保護機能

2014.05.27

この記事のポイント

・ICに搭載されている機能を利用する方が得策で、ICメーカもニーズに基づく保護機能を集積している。

保護機能は、電源にとって安全面だけではなく回路の信頼性にとっても重要な機能です。保護機能を大別すると、入力(過電圧、動作ができなくなる入力電圧の低下など)、出力(過負荷および短絡、逆電圧、過電圧など)、温度(過剰な自己発熱、周囲温度の上昇など)になります。これらすべてがどの電源回路にも必要になるわけではありませんが、ほとんどが不可欠もしくはあればより良い機能です。前項でも説明しましたが、必要な保護機能のほとんどが制御ICに搭載されていますので、それを積極利用することをお勧めします。

図 38

特にAC-DCの場合は、入力はコンセントからのACであることから、時には落雷による大きなサージなどが印加される可能性があります。また、電圧が高く電流も家庭用でさえ30A~50Aといった高電流を流すことができ、障害が起こった場合の損害は甚大になることは誰もが想像できます。

本稿では、AC-DC変換回路の略図などを提示していますが、ACラインのヒューズが省略されています。ほとんどの電源回路では、大元にヒューズを入れることになります。常識と言えば常識なので略図では省略されることが多いのですが、ここで確認をしておきたいと思います。

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