ディスクリート構成か電源用 IC を使うか

2014.05.27

この記事のポイント

・電源設計に関する深いノウハウをもっていなければ、実質は電源用ICを使う方が良策。

・多くの場合、ICメーカは設計のサポートを行っている。

ディスクリート構成か電源用ICを使うかという検討は減りつつあると思いますが、主にオンボード電源を設計するという観点で記します。いろいろな考えがあるとは思いますが、電源ICを使用するメリットは所々で説明した通りで、昨今は電源ICをきっちりと使いこなす方が得策だと考えます。最良の制御ができるように必要な回路と機能のほとんどが搭載されており、設計者はそれを調整しながら自身の設計に最適化することで完成度の高い電源を実現することができます。

図 35

かつては、電源は電源メーカのノウハウの塊であり、チューニングのしやすさや機能面、そしてコスト面からもディスクリート構成が優れていた時代がありました。しかし、昨今では電源用ICは多くのニーズを取り入れ、簡単かつ柔軟に、そして高性能な電源を構築できるようなっています。何よりも部品点数が減り、サイズ、信頼性面でも優位です。迅速なTime-to-Marketを要求される機器設計では、設計開始が遅れがちになる電源設計の能率を上げることは、非常に重要になってくると考えます。

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