試作、評価

2014.05.27

図面を引き終わり、部品リストも完成し、基板レイアウトができれば、試作を行い性能の評価に入ります。試作においては、まず基本動作の確認からスタートします。とはいっても、どういった動作が正しいのかがわからない場合も少なくありません。その場合にはICメーカが用意している評価ボードを利用する方法があります。細かい仕様が自身の設計仕様とは異なるかもしれませんが、比較検討の見本になります。

図 34

評価項目として効率を測定することになると思いますが、ACを扱うパワーメータ(電力計)があると便利です。もちろん、電圧計、電流計、クランプ電流計などを駆使して測定することは可能ですが、昨今のパワーメータは効率そのものを表示してくれます。

また、必ずオシロスコープを使って、各ポイントの波形を観察してください。異常な波形、ノイズやスパイクなどは波形観察を行わない限りわかりません。それっぽく動いているようだけど何かおかしいといった場合の原因が見つかることがあります。

評価においては、入出力電圧、負荷電流、温度に対するマージンをしっかりチェックすることも大事です。マージンが不十分な設計では、量産時に仕様から外れたものが多くなったり、ロットによって歩留まりが大きく変わることがあります。回路を構成する部品の特性には必ずばらつきがあります。それを含んで仕様目標を達成できる設計が求められます。

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