AC-DC 変換回路設計の設計手順(概要)

2014.05.27

この記事のポイント

・回路設計では経験が多くのトラブルを解決する。

・オンボード電源設計では電源ICの選択が重要になってくる。

この項目では、AC-DC変換回路設計の手順を説明します。基礎編ということで概要になりますが、作業の順番とこれらの項目を確認しながら設計を進めていくということを理解いただければと思います。回路図を理解する知識はあっても、図面を引く以外の仕事や具体的な手順は仕事の場で覚えるしかありません。その他にも経験に基づくやり方や判断も重要なノウハウです。ものを作り上げるには、理論、知識、そして経験が補完し合い相乗効果をもたらすようなアプローチが必要です。

以下は、標準的な設計手順ですが、大まかに分類し順に並べると以下の様になります。

図 29

図 29

まずは、設計の仕様を決めて、それを満足するICを選択し、部品を選択しつつ設計を進めます。設計は回路図だけはなく、基板レイアウトの設計も必要になります。その後に試作と評価を行い、量産に至るという流れです。ちなみに、これはAC-DC変換の設計のみならず、他の電源設計においてもほぼ同じです。

ここで、2番目が「ICの選択」となっていますが、前述のようにオンボード電源の設計においては、ほとんどの場合電源ICを使った回路設計になると思われますので、「ICの選択」としました。

設計を担当する方の仕事の範囲は、会社や諸状況によってまちまちかと思います。例えば、本来の設計の仕事範囲ではないと思いますが、出荷検査の方法や不具合品の調査などにも関わることが無きにしも非ずです。ただ、これらは設計への重要なフィードバックでもあり、製品を市場に出すというのはこのような関連する工程をすべてクリアする必要があります。

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