平滑後の DC-DC 変換(安定化)方式

2022.04.22

この記事のポイント

・トランス方式は安定化DC-DCを必要に応じて追加、スイッチング方式は制御回路が伴うのでDC出力は安定化済み。

トランス方式のAC-DC変換はAC-低AC-整流/平滑(DC)-[オプション:安定化DC]、そしてスイッチング方式のAC-DC変換はAC-整流/平滑(DC)-安定化DC(AC-整流/平滑-安定化DC)という流れで変換が行われることを説明してきました。この項では、各方式において、前文の青色部分にあたる整流/平滑によって生成されたDC電圧を、所望の安定化DC電圧に変換する方式について説明します。

スイッチング方式のAC-DC変換に関しては、この工程を「DCを切り分けACに変換してそれを再度整流/平滑してDCに」という表現をしてきましたが、これ自体がスイッチングDC-DC変換なので、以降は簡略的に「スイッチングDC-DC変換」と呼ぶことにします。スイッチングDC-DC変換に相対するのはリニアDC-DC変換となります。DC-DCというとスイッチングという認識を持つ方がいるかもしれませんが、厳密にはDCをDCに変換する意味であり、その中にスイッチングとリニアという方式があるという前提で説明を進めます。

図 12:トランス方式の DC-DC 変換部分

図 12:トランス方式の DC-DC 変換部分

図 13:スイッチング方式の DC-DC 変換部分

図 13:スイッチング方式の DC-DC 変換部分

図12および13は各AC-DC変換方式の回路ですが、円で囲まれた部分がDC電圧を所望のDC電圧に変換するブロックになります。実使用においては、ここで安定かつ精度のあるDC電圧に変換しなければ、多くの場合電子回路の電源としては使えません。

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