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AC/DC

絶縁型フライバックコンバータの性能評価とチェックポイント

性能評価事例に用いた電源ICの概要と押さえるべき特徴

本編では、設計した絶縁型フライバックコンバータの性能をどのように評価するかを説明していきます。そのためには、どんな設計目標や仕様で、どんな絶縁型フライバックコンバータが設計されたかがわかっている必要があります。もちろん、実際には設計が先に行われているので、その設計情報をもとにすればよいのですが、ここでは、電源仕様を確認するところから始めます。

この設計事例でも、電源用ICを利用して電源回路を構築します。随所で述べてきましたが、近年の電源設計は、基本的に電源用ICの性能や機能に大きく依存します。必要な電源仕様を実現するには、それが実現可能な電源用ICを探し、そのICの設計例に従って設計を進めることになります。それでは、使用する電源用ICに関する確認から始めます。

PWM制御 AC/DC コンバータIC:BM2P014

評価用回路には、BM2P014という、AC/DCコンバータ用のICを使います。下の図は、IC内部の機能ブロックと絶縁型フライバックコンバータを構築した場合の外付け部品と結線です。ICの概要は以下の通りです。

  • 650V スイッチングMOSFET内蔵
  • PWM 周波数65kHz
  • 電流モード、サイクルごとの過電流リミッタ機能
  • 軽負荷時バースト動作/周波数低減機能
  • VCC 端子の低電圧保護/過電圧保護
  • SOURCE端子の短絡/開放保護、Leading-Edge-Blanking機能
  • ソフトスタート機能
  • 2次側過電流保護(絶縁構成の場合)
  • 動作電源電圧範囲:VCC:8.9V~26.0V、DRAIN: ~650V
  • 動作電流:通常時 0.950mA (Typ.)、バースト時 0.400mA(Typ.)
  • 動作温度範囲:-40℃ ~ +105℃
  • パッケージ:DIP7 9.20×6.35×4.30mm

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せっかくなので、これらの特徴や図から読み取れるポイントを挙げておきます。

-高耐圧のMOSFETを内蔵しているので、設計に際してMOSFETの選定や定数の設定をする必要がない。

-構成例から外付け部品が非常に少ないことがわかる。

-軽負荷時の効率維持のためのバースト動作や待機時電力低減機能を備えている。

-必要となる各種保護機能を備えている。

-動作温度範囲は産業用途にも対応できる範囲。

 

今回の事例では、この様な特徴をもったICを使って、絶縁型のAC/DCフライバックコンバータを設計します。

さらなる電源ICの詳細を知りたい方は、データシートを参照してください。

キーポイント

・性能を評価するということは、設計目標が達成されているかどうかを確認すること。
つまり、設計目標が明確になっていなければ評価はできない。


絶縁型フライバックコンバータの性能評価とチェックポイント