BD91364AMUUおよびBD9B330GWZは、ローム独自の固定オンタイムヒステリシス制御とオーバーシュート低減機能の組み合わせにより、業界トップクラスの負荷応答特性を実現した降圧スイッチングレギュレータです。シャットダウンから瞬時にウェイクアップするなど消費電流が過渡的に増減するだけではなく、タイトな電源電圧精度を要求するマイクロプロセッサやFPGAなどに適しています。BD91364AMUUは4A出力で、パッケージは4×4×0.5mmと小型かつ薄型です。BD9B330GWZは1.98×1.8×0.33という超小型極薄パッケージで3A出力を達成しており、実装面積は10mm角に収まり同出力品の1/5で済みます。この利点から、小型の通信モジュールなどのアプリケーションで高評価を得ています。

負荷応答特性は業界トップクラスを達成しました。データを用意してありますのでお問い合わせください。また、BD9B330GWZは超小型極薄でありながら3Aもの出力が可能で、小型モジュールなどのアプリケーションに大いに貢献できると思います。ブースの「電源相談コーナー」でも多くの質問をいただきました。

BU63165GWLは、世界最小の手ブレ補正機能付きAF（Auto Focus）制御ドライバです。パッケージは2.1×2.1×0.55mmという非常に小さく薄いCSP（Chip Size Package）です。また、従来外付けだったコンデンサなど、可能な限りの集積化によって外付け部品も最低限なので、スマートフォンやタブレットなど薄型でスペースに制限のある機器に搭載することが可能です。また、小型ながらもオープン、クローズド、双方向のすべてのループ制御に対応しており、AF機能ならびに手ブレ補正機能によってカメラ機能を向上させることが可能です。

世界最小サイズを実現したことで、搭載する製品の更なる小型化に貢献します。会場では、スマホに当ICを搭載し、機械によるかなり大きなブレを与え、それを補正するデモを行いました。多くの方に優れた補正機能を実感してもらい、高い評価をいただきました。

高電力定格の金属板シャント抵抗器のPSRシリーズおよびGMRシリーズは、大電流回路の電流検出用超低抵抗です。PSRシリーズは、独自の精密溶接技術により抵抗体金属と厚い銅電極を接合して、高い放熱性と熱容量を持った構造になっています。また、抵抗体金属に高機能合金材料を採用し超低抵抗領域でも非常に低いTCR（抵抗温度係数）を実現しています。電力定格は3W、4W、5Wで抵抗値は0.2～3mΩです。GMRシリーズは2W、3W、5Wの小型高電力タイプで10m～220mΩのラインアップ、特殊合金の採用による低TCRが特徴です。高電力対応シャント抵抗でありながら、業界トップクラスの小型サイズで省スペースに貢献します。

2W～5Wという高電力定格のシャント抵抗ですが、放熱性が高い構造により小型になっています。モータの過電流検出やバッテリ残量検出など大電流検出に最適です。車載（ECU、EPS、バッテリ監視ユニット他）、エネルギー関係（パワーコンディショナー、蓄電/充電器）、産業用インバータ、大型電気機器（エアコン、冷蔵庫）など、幅広いアプリケーションに対応します。

BP35A1は、Wi-SUN（Wireless Smart Utility Network）対応の汎用無線通信モジュールとしては業界初の製品で、スマートメーターだけで動作するような特定用途ではなく、どんな機器にもWi-SUN通信の実装を可能にします。グループ会社ラピスセミコンダクタのWi-SUN PHY認証取得済み無線通信LSI、32ビットMCU、アンテナをロームの技術でモジュール化しました。日本国内における特定小電力無線の電波法認証を取得済みでアンテナも内蔵しているため、高周波設計や認証作業がが不要で導入も簡単です。また、UARTインターフェース、HEMSに最適なファームウェアも搭載しており、汎用性が高く非常に使いやすいモジュールとなっています。

東京電力が、スマートメーターとHEMSの通信にWi-SUNの使用を決定したことで、国内市場ではHEMS分野の通信にはWi-SUNが有力視されています。また、該当の920MHz帯は、スマートメーター以外にも交通インフラや農業など幅広い分野での採用が期待されているので、様々な機器に認証作業なしにWi-SUNを搭載できるBP35A1は非常に有用です。