新しい駒形提灯で、環境に優しい宵山を。
  祇園囃子が奏でられるなか、宵山の山鉾を情緒たっぷりに照らし出すのが「駒形提灯」(こまがたちょうちん)。
京都の夏の風物詩ともいえる景色をつくり出しています。
この提灯の電球が平成20年(2008年)夏から、すべて電球型蛍光灯(60W)に変わりました。
駒形提灯は32基の山鉾に計約2,200個もあり、今年も7月12日から16日まで点灯。
従来の白熱電球(20Wと40W)と比べて、消費電力と二酸化炭素の排出量を半分以下(二酸化炭素約1.1t分削減)に抑えられると考えられています(点灯時間計30時間、祇園祭山鉾連合会試算)。
また、電球型蛍光灯は白熱電球よりも熱を帯びにくいために、不必要な熱を放出しないことも大きな利点です。
伝統を守る一方で、近年の祇園祭は地球環境にも配慮しています。
   
駒形提灯
駒形提灯

祇園祭の象徴、長刀鉾にもムダをなくす知恵。
  ビルの谷間から、空へと突き抜ける長刀型の鉾。
京都の中心街、四条烏丸に立つ祇園祭の象徴が長刀鉾(なぎなたぼこ)です。
疫病邪悪を祓うとされる長刀は三条小鍛治宗近(さんじょうこかじむねちか、平安時代の刀工)の作と伝えられますが、現在は竹に錫箔を張ったのものが鉾頭に取り付けられています。
古来「くじ取らず」とされ、毎年山鉾巡行では先頭に。生きた稚児(ちご、神霊の化身とされる少年)が乗り、稚児舞を舞う鉾も現在では長刀鉾だけとされています。
重量が約11t、地上から鉾頭までの高さが約25m、車輪だけでも直径約2mを誇る巨大な鉾ですが、その車輪は5年をめどに解体され、部品が締め直されています。
平成19年(2007年)には車輪1基が新調され、1基が修理されました。修理された車輪には古い部品も再利用され、そこには新しいものと古いものを組み合わせてムダをなくす、いわば“捨てない知恵”が生かされています。
   
長刀鉾
長刀鉾
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