曼荼羅を表した講堂、僧の生活空間・食堂。
  東寺の建物は東西255m、南北285mのほぼ正方形の内側に建てられています。
金堂の北側に隣接する講堂はこの正方形の中心、つまり東寺の中心に位置し、弘法大師空海が伝えたかった真言密教の中心的建物とされています。
曼荼羅(まんだら、悟りの世界や仏の教えを示した図絵)は真言密教の教えをわかりやすく表現したもので、弘法大師空海は東寺そのものを巨大な曼荼羅に見立て、その中心である講堂内に大日如来(だいにちにょらい)を中心とする二十一尊の仏さまを登場させました。このため、大日如来は宇宙の中心とされています。
建物が承和6年(839年)に完成した当時は、講堂と金堂の二つをつなぐように周囲に回廊(かいろう、廊下)が巡らされていました。
文明18年(1486年)の火災で焼失しましたが、弘法大師空海が思い描いた曼荼羅で中心的建物とされた講堂は、焼失より5年後に金堂や南大門よりも最優先で再建されました。
現在、重要文化財に指定されています。
講堂の北側には食堂がありますが、正しくは「じきどう」と読み、僧が生活のなかに修行を見出す場、また巡礼者の祈りの場になっています。創建は平安時代で、足利尊氏が東寺に本陣を置いた際、この食堂に居住したこともありました。
現在の建物は昭和の火災後、昭和8年(1933年)に完成したものです。
かつては千手観音菩薩を本尊としたことから、「観音堂」「千手堂」とも呼ばれます。
   
講堂
講堂
講堂
講堂
食堂
食堂
 
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