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龍安寺の名を世界に知らしめた石庭は、白砂に15個の石が配置されるいたってシンプルな枯山水庭園。しかし、その作成時期、作者、そして作成意図すべてが不明な、謎が謎を呼ぶ庭園なのです。
石庭を目にした人が一番に思うのは、15個の石が同時に見えないのかどうか。一般に、完全なるものを表す15に1・2個足りないことで、不完全さを表しているともいわれています。しかし、その石の配置には別の解釈があり、エジプトのピラミッドやギリシャのパルテノン神殿に見られる黄金比によって配置されているという説もあります。黄金比とは1:1.1618という比率で建物を設計することで、独特の安定感を持たせ、見る人に美しさを感じさせる比率のことです。
また、石庭は東西約25m、南北約10mという狭さながらも、遠近法の手法が使われているため実際より大きく見えます。石庭を囲む築地塀の西側の土塀の南を低くすることで奥行き感が出され、実に雄大な庭のように感じさせるのです。
すべてが計算されて作庭されているのか、それとも偶然が重なった貴重な例なのか、それすらも謎に包まれています。そんな神秘性に惹かれ、今日も多くの人が龍安寺に足を運びます。 |
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石庭は方丈南側にある |
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方丈に展示される
「都林泉名勝図会」の写し |
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石の配置がわかるミニチュア石庭 |
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