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2010年末、かつて方丈を飾っていた襖絵が115年ぶりに寺に戻り、龍安寺の歴史をゆるがしました。
見つかった襖絵は、仙人や子どもを描いた「群仙図」と琴や囲碁などで遊ぶ人々を描いた「琴棋書画図(きんきしょがず)」の計6面。
人気絵師集団・狩野派が作成したと推測される襖絵は、もともと計71面ありました。しかし、明治の廃仏毀釈の影響で財政難になり、他寺へ売却され、さらに九州の炭鉱王・伊藤伝右衛門のもとへ渡りました。伊藤の死後、襖絵はシアトル美術館やメトロポリタン美術館が所蔵する一部をのぞき、その行方は誰にもわからなくなりました。それが突如、ニューヨークのオークションに出品され、表舞台に現れたのです。
帰還した襖絵は、コレクターに丁重に扱われてきたのか、色あせることなく往時の輝きを見せます。そして襖絵がたどった空白の年月に、歴史ロマンを感じずにはいられません。 |
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※2011年3月31日で展示は終了しました。 |
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