目前にせまる、仁和寺の低木桜。 ローム本社から車で約15分
  うららかな一日。ここ御室(おむろ)の地に桜が満開ともなれば、京の美しい季節は駆け足で過ぎ去っていきます。 地面に座っていても、間近に楽しめるほど背の低い「御室桜」(おむろざくら)。
この遅咲きな桜で知られる「仁和寺」(にんなじ)は別名「桜の寺」とも呼ばれ、創建当初から皇室とは深いつながりにありました。
仁和4年(888年)、先代・光孝天皇の遺志を受け継いだ宇多天皇(うだてんのう)が建立し、初代の門跡(もんぜき、皇族・貴族が出家してなる寺の住職)に就きました。以後は江戸時代末期まで皇室出身者が代々の門跡を務め、仁和寺は「御室御所」(おむろごしょ)とも呼ばれるようになります。
「応仁の乱」(1467〜1477年)では伽藍(がらん、寺院の建物)がすべて焼失しましたが、江戸時代初期には徳川幕府から援助を得て、現在の姿に再興しました。
現在は門跡寺院としての格式も高い真言宗御室派の総本山であり、平成6年(1994年)にはユネスコの世界文化遺産にも登録されました。
平安・鎌倉〜江戸時代の美術品の宝庫でもあり、国宝の「金堂」(こんどう)や重要文化財の「中門」(ちゅうもん)「五重塔」などの建築物、本尊で国宝の「阿弥陀三尊像」(阿弥陀如来坐像)などの仏像が数多く所蔵されています。
また、仁和寺は「徒然草」や「方丈記」などの古典にもしばしば登場することで知られています。
一方で、四国八十八ケ所霊場を模した順路約3kmにわたる「御室88ケ所」巡拝コースを設けたり、桜の開花時期には桜まつりを催したりして、全国から参拝する人は後を絶ちません。
誇らしげに建つ五重塔を背景に、御室桜が仁和寺の境内を華やかに彩る頃。絵巻物のように美しい風景のなかで、古都・京都は一年でもっとも雅やかな季節を終えます。
   
五重塔
五重塔
鐘楼
鐘楼
御室88ケ所
御室88ケ所

仁和寺 境内マップ 仁和寺 周辺マップ
 
●京都市バス 「御室仁和寺」バス停よりすぐ
●京福電車 御室仁和寺駅より徒歩2分

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