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一般に日本最古のマンガとして称される「鳥獣人物戯画」。擬人化されたウサギやカエルなどの動物の日々の様子が描かれたもので、作成された平安末期〜鎌倉初期の世相を風刺したものといわれています。この中で、走っている様子を表す効果線など、現在のマンガの表現に通じる技法が使われていることから、手塚治虫などの巨匠たちもマンガのルーツと認めています。
現在、少女マンガや少年マンガ、音楽マンガやスポーツマンガなど、さまざまなマンガが世に出ています。日本で、マンガというメディアがここまで発展したのは、先人たちが創意工夫してさまざまな表現方法を作り上げたことが大いに関係しています。たとえば、マンガをマンガたらしめる技法としてコマ割りがあります。コマ割りとは、ストーリーの流れを演出するための枠のことです。また、マンガ的表現として、セリフにはフキダシ、効果音やキャラの心情をテキストで表す音喩や視覚的に表現する漫符などが使われます。たとえば、「ムカッ」というテキストとともに頭から出る湯気を描けば、怒っている様子を表すことができます。
マンガミュージアムでは、こうしたマンガを読むうえでのお約束をはじめ、マンガの変遷を知る展示を見ることができます。マンガってどうやって作られるのか、という疑問を解消する展示からマンガから発生したキャラクターグッズ、海外に輸出されたマンガなどまでが、2階メインギャラリーに11コーナーに分かれて紹介されています。
マンガは、今や日本が誇るべき文化のひとつ。そのクオリティの高さはどの国にも追随を許さないといっても過言ではありません。身近でありながら、世界に誇れるマンガ文化にぜひ触れてみてください。 |
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天井までを覆いつくすコミック誌 |
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マンガ的表現の展示 |
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