雷神
雷神になった菅原道真公。
  今日、学問の神様として信仰されている菅原道真公ですが、平安時代には雷神と結びつき、大変恐ろしい神様でした。
幼少の頃から頭脳明晰な天才だった道真公は朝廷に重用され、右大臣にまで上り詰める異例の出世を果たします。
しかし、一方では時の権力者だった藤原時平から妬み(ねたみ)をかい、九州・大宰府へ左遷させられた後、失意のうちに薨去(こうきょ)されます。
道真公が薨去した後、京の都では藤原時平をはじめ道真公の追放に加担した人々の変死が相次ぎ、清涼殿(天皇の住居)にも雷が落ちると多くの死者が出て、やがて醍醐天皇までもがそのショックで亡くなります。これは道真公の怨霊のせいだと恐れられるようになり、人々は道真公を雷や天候をつかさどる神である「天神」(=雷神、らいじん)と結びつけ、皇城鎮護(国をまもる神)として祀るようになりました。
これが北野天満宮創建の由来のひとつですが、道真公の死と日本の民間信仰に存在した雷神が結び付いていたことがわかります。
ちなみに、雷が鳴った時に「くわばら くわばら」とよく雷除けの呪文を唱えますが、道真公の所領だった「桑原」にだけは雷が一度も落ちなかったという言い伝えから、この呪文を唱えるようになったといわれています。
   
   
学問の神様への祈願絵馬
学問の神様への祈願絵馬
雷除けの神として火雷神が祀られている火之御子社(ひのみこしゃ)
雷除けの神として火雷神が祀られている
火之御子社(ひのみこしゃ)
 
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