奨学生レポート RMFレポート インタビュー

冷静に情熱を燃やす(村田圭代さん)

村田 圭代さん/Ms. Kayo Murata
(専攻楽器音楽学/musicology)

[ 2018.06.8 ]

学校名:東京藝術大学大学院

ローム ミュージック ファンデーション奨学生の村田圭代です。
東京藝術大学大学院の博士後期課程に在籍し、ヨハン・ゼバスティアン・バッハの音楽を研究しています。

直近の半年間には、主に博士論文の準備に取り組みました。点と点がついに結ばれつつあり、研究の虜になっています。

<準備の様子>

私は博士論文で、バッハの、最初期から約二十年に亘る作曲技法の変遷を、対位法(旋律の重ね方)の観点から跡付けようとしています。
既に対位法に関連の深そうな箇所については検討を重ねてきましたが、今年度は楽曲全体を分析の対象とし、一小節毎のデータを集めました。
研究に没頭可能なこの環境においてこそ、楽譜をじっくりと調べ、根気の必要な作業にも地道に取り組むことが出来ました。
ありがとうございます。

 

バッハ研究は音楽学において最も長い歴史を有しています。
延々と続くかに見える、これまでの研究のリストを前に、個の限界に苛まれたこともありましたが、振り返れば、一つひとつから多くを教わってきました。
バッハ研究への挑戦を通しての学びが、他の対象について考える際にも礎となっていることを、実感しています。
引き続き、時々の課題に真摯に取り組みます。

 

今年度の成果に基づき、来年度には更に多くの活動の場を頂くことが出来ました。
目指すところへ向けて一歩ずつ進んでいくことが出来、嬉しさと同時に、身の引き締まる思いがします。

 

<陽光をうけて輝く海>

 

先日、他分野の方々に、自らの専門についてお話しする機会がありました。
特殊な用語に頼らずにいきいきと魅力を語ることは難しく、準備には随分悩みましたが、「社会」とのつながりを失わないあり方を模索することのきっかけとなりました。

 

貴財団のあたたかいご支援のおかげをもちまして、音楽に専念することが可能となりました。
衷心より感謝申し上げます。
今後も、貴財団奨学生であったことの自覚と誇りを胸に、学問に邁進します。

 

 


音楽については演奏だけでなく、学問においても研究成果をどのように伝えていくかが重要ですね。 今後も新しい発見があり、それが社会に還元されることを祈っています。