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イルカムとパリ音楽院での日々(北爪裕道さん)

北爪 裕道さん/Mr. Hiromichi Kitazume
(専攻楽器 作曲/composision)

[ 2017.02.16 ]

学校名:パリ国立高等音楽院、イルカム(フランス国立音響音楽研究所)

ローム ミュージック ファンデーション奨学生の北爪裕道です。

9月に新年度が始まってから早3ヶ月余り、パリはいよいよ冬らしく冷え込んできましたが、この時期のパリはクリスマスに向けて街中がイルミネーションで美しく装飾され始め、心躍る季節でもあります。

クリスマスシーズンのパリの街角【クリスマスシーズンのパリの街角】

今年度、僕はパリ国立高等音楽院の修士課程に在籍するとともに、イルカム(フランス国立音響音楽研究所)という音楽・音響テクノロジー研究機関の作曲研究課程で一年間の研修を受けています。

このイルカムの課程は、世界各地から集まった10人の若い作曲家が所属し、様々な電子音楽・音響技術やツール(機材やソフトフェア等)を一年間集中的に学び、それらを駆使した作品制作を行うという研修プログラムです。
期間中の前半、つまり現在は、毎日おこなわれる授業を通して様々なツールを次々に学習、さらに、およそ2, 3週間ごとにその都度学んだツールを利用した小品を各自作曲し発表しています。

その他、自らの作曲家としての仕事を公開の場でプレゼンテーションしたり、インタビューを受ける等の機会ももちました。

 

後半期間には、各自が選択したソロ楽器によるライブ演奏と電子音響の混成作品を作曲し、年度末(今年度は6月20日)に予定されている大規模な音楽祭のコンサートにて発表します。

つい先日、そのプロジェクトのための楽器と演奏者がそれぞれ決まったところで、僕はギターのための作品を作曲することになりました。

演奏家との共同作業も始まりつつあり、この課程で学んでいることをどのように生かそうかとわくわくしながら構想を練っています。

イルカムでの授業風景【イルカムでの授業風景】

 

イルカムでの極めて優秀な講師陣、経験豊富な技術者・音楽家である彼らや、そこに出入りする世界各地のエキスパートたちとの日々の交流からは学ぶことが多く、音楽とテクノロジーの様々な研究の現状を肌で感じ、それらの可能性について議論することもできます。

また数十年に渡って最先端の音楽と技術の発展に寄与し続けている彼らの言葉の重みに圧倒されることもしばしばです。

イルカム内のスタジオにて個人作業中【イルカム内のスタジオにて個人作業中】

 

一方、パリ音楽院でも、1月半ばに行われる電子音響音楽のコンサート・プロジェクトに参加しています。

このプロジェクトは、10余名の作曲科の学生たちがテクノやポピュラー音楽にインスピレーションを得た電子音楽小品を制作しながら定期的に集まり、教授の助言のもと打合せや議論を重ねて(それらを連結したり組合せたりしながら)自由な発想でコンサート全体のプランを模索するというものです。

イルカムの研修の合間に参加するここでのやり取りからも多くの刺激を得て、充実した日々を送っています。

 

ロームミュージックファンデーション様のご支援のおかげで、この貴重な期間を自らの研鑽に集中して過ごせることに感謝しつつ、今後も一日一日を大切に励みたいと思います。

 

 


最新の環境に素晴らしい講師の方々、第一線で学んでいらっしゃることを有効に活用されているようですね。ぜひこれからも多くのことを吸収していってください。