奨学生レポート RMFレポート インタビュー

ベルリンフィル来日公演(大野若菜さん)

大野 若菜さん/Ms. Wakana Ono
(専攻楽器ヴィオラ/Viola)

[ 2016.07.28 ]

学校名:ベルリン国立ハンス・アイスラー音楽大学、ベルリンフィル・カラヤンアカデミー

ローム ミュージック ファンデーション奨学生の大野若菜です。
前回のレポートでは、ベルリンフィルの2015-16シーズン始めの報告をしました。あれからまだ半年とは思えないほどたくさんのコンサートに出演し、まもなく(6月末)シーズン終わりを迎えます。

サイモン・ラトルと

定期公演の他、カラヤンアカデミーが結成した「メティス・カルテット」の活動もあり、今秋には古参メンバーによる「フィルハーモニア・カルテット」との共演も予定されています。

アカデミー生によるソロ・コンサートも定期的に行われ、フィルハーモニーの小ホールで弾けるのが最高です!

私は細川俊夫の無伴奏を弾いたのですが、驚くほど聴衆の反応があるのです。

ベルリンに来てまず感じたことに、聴衆が現代音楽に関心が深く、喜ばれるという驚きがありました。

 

細川作品を弾いて<細川作品を弾いて>

 

また、昨夏以来、アンサンブル・ベルリンの一員として、ドイツ国内の他、ローマ、トリノ、パドヴァ等イタリア各地やソウルでも公演しましたが、中でもアンネ・ゾフィー・フォン・オッターとの室内楽は素晴らしい経験でした。
大変高い評価の批評が新聞に掲載され、再演を期待されているようです。

 

アンネ・ゾフィー・フォン・オッターと<アンネ・ゾフィー・フォン・オッターと>

 

オーケストラでは、なんといっても5月の台湾・日本へのアジアツアーのメンバーになれたことがとても幸せなことでした。
と同時に、ベートーヴェンの交響曲全曲を弾くことのプレッシャーも大きく、来日前は無意識のうちにストレスがかかっていたように思います。
何百回も弾いているようなメンバーに、私は全部初めてと話すと、「何度弾いてもベートーヴェンは毎回緊張する」と答えたのが印象的でした。
それでも、5日間連続超満員のお客様の熱狂を肌で感じると、日本公演で弾いている喜びが実感として湧いてきました。

毎日サントリーホールの楽屋口で、多くの方に声をかけていただいたことも嬉しかったです。

 

サントリーホールでのゲネプロ<サントリーホールでのゲネプロ>

ツアーの面白さは、ふだんあまり話すことのないメンバーとも自然と親しくなれる点にもあります。

ホテルとホールの往復で、たまたま一緒になった人と歩きながら話すのは楽しいことでした。

また、公演後にカラオケで盛り上がり、皆さんがジャンルを問わず英語の歌もドイツ語の歌も何でも歌えることには驚きました。

私も演歌の一つも覚えなくては!
カラオケもとことん楽しむ、そして本番はとことん集中する、その凄まじさを垣間見た思いです。

 

最終日の第九を終えた夜、メンバーとホテルのロビーにいると、ラトルの姿が見えました。

いつもマネージャーやスタッフに囲まれているラトルですが、私に気付くとトコトコと近付いてきてビスをしてくれました。

一気に舞い上がってしまった私は何を話したか全く覚えていないのですが、懸命に準備して臨んだ初めてのベートーヴェンの交響曲全曲は忘れられないものとなりました。

 

サイモン・ラトルと

<サイモン・ラトルと>

来シーズンは、より積極的に弾けるようになりたいと思っています。

 

 


ツアーへの参加…しかもベルリンフィルとのツアーということで大変有意義なものでしょうね。ぜひこの経験を活かして頑張ってください!