奨学生レポート RMFレポート ミュージックサロン インタビュー

新生活(上野通明さん)

上野 通明さん/Mr. Michiaki Ueno
(専攻楽器チェロ/cello)

[ 2016.01.28 ]

学校名:デュッセルドルフ音楽大学コンツェルトエグザメンコース/桐朋学園大学音楽学部ソリスト・ディプロマコース

ローム ミュージック ファンデーション奨学生の上野通明です。
いつも大変温かなご支援をどうも有難うございます。

音楽祭にて

<音楽祭にて>

この1年間で、ブラームス国際コンクールとチャイコフスキー国際コンクールというオーストリアとロシアの二つの権威ある国際コンクールにチャレンジし、(1つは優勝する事もできました!)、また、フランス、ドイツ、オーストリア、東京、京都、武生、岩手など国内外の数々の国際音楽祭でマスタークラスを受けたり沢山の演奏をする機会を頂き、驚くほどあっという間に月日が経ちました。

こんなに充実した日々を過ごす事が出来たのは今までで初めてだと感じており、引き続き手厚くサポートをして下さっている財団様のお蔭と心の底から感謝しております。

また、その都度多くの人々との出会いがあり、それが発展して次のチャンスに繋がる事が多々あるので、自分が大好きな音楽を続けていく事が出来るのは自分が関わっている多くの方々のお蔭だと、改めてしみじみ感じています。

 

去年のマスタークラス

<去年のマスタークラス/第3回国際音楽祭NIPPON>

そんな折、以前からずっと希望していた留学がこの度ついに実現致しました。

まさに今述べた人と人との関わりからこのような展開になったのですが、以前2度ほどマスタークラスを受けたご縁でピーター・ウィスペルウェイ氏から声をかけて頂き、10月よりデュッセルドルフ音楽大学コンツェルトエグザメンコースに在籍する事となりました。

9月の終わりに先生のご自宅のアムステルダムでレッスンを受けそのままデュッセルドルフで受験し、新学期という急な展開となりました。

新しいレッスンは今までとはまた全然違った世界で、色々な解釈や演奏法があることに気付かされます。

時には発想がぶっ飛びすぎていて受け入れるのに時間がかかることもありますが、沢山の事を吸収し愛や喜びに満ちた音楽を奏でられるようになりたいです。先生のコンサートや音楽祭での演奏があるためレッスンがオランダで行われることも多く、ドイツとオランダを電車でしょっちゅう行き来し、色々なコンサートや音楽祭を観たり聴いたりできてとても刺激的です。

先日早くも日本での公演の為帰国し、小林研一郎先生と再びドヴォルザークの協奏曲をご一緒させて頂き、本当に温かいサポートの下、皆様から鳴りやまぬ拍手と温かい声援を頂いた夢のようなステージとなりました。

今後は日本と行ったり来たりしながら、新天地で沢山の刺激を受け新しい経験を積み、新しい香りを音楽にどんどん反映させながら一歩ずつ進化してゆき、それを皆様に是非聴いて頂きたいと思いますので、これからもどうぞ宜しくお願いします。

 

ライン川

<ライン川>

 

 

アムステルダムの夕べ

<アムステルダムの夕べ>

 

次に東京で演奏させて頂くシューマンのチェロ協奏曲は偶然ですがデュッセルドルフにゆかりの深いシューマンがここで作曲した名曲です。

昔からの憧れの曲で気が引き締まりますが、ここの空気をたっぷり吸って、シューマンが感じていた何かを自分も感じ取って今の自分にしかできない演奏をしたいと思います!

 

 


コンクールでの成果、そして海外留学とめまぐるしい環境変化があるかと思いますが、ぜひ多くのことを学んでいってください。これからも素晴らしい演奏を期待しています!