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留学生活を振り返って(吉田友昭さん)

吉田 友昭さん/Mr.Tomoaki Yoshida
(専攻楽器ピアノ/piano)

[ 2014.08.6 ]

学校名:ザルツブルク モーツァルテウム音楽大学

ローム ミュージック ファンデーション奨学生の吉田友昭です。2011年9月から奨学生として研鑽を積み、今年7月で3年間の奨学生期間を終える事となりました。

バルセロナ・カタルーニャ音楽堂で協奏曲<バルセロナ・カタルーニャ音楽堂で協奏曲>

 

 私は20歳の時に日本を離れて留学を始めパリで5年間、ローマで4年間、ザルツブルクで2年間を過ごして現在となります。

通貨の1ユーロが為替変動によって170円の時もあれば100円の時もありました。

例えば10万円の学費も17万円となり、月8万円の家賃が14万円近くなるので大きな違いでした。

奨学金のおかげで生活経済面では何一つ不自由する事なく勉強に専念できた事に心から感謝しております。

 

 フランス、イタリア、オーストリアと3カ国に計11年間の留学をした私はとても稀なケースだと思います。

年上に年下、ピアノや音楽分野に限らず多くの日本人留学生と交流を持つ事がありました。

私見ですがほとんどの留学生に共通するプラスマイナスの経験というのがあると思います。

先生からのレッスン等教育機関から得たもの、本場での演奏会や美術館、演奏会出演など自らの発表の場などで得たプラスな面はほとんどの留学生に共通している経験だと思いますし、また、家探しに外国語コミュニケーション、日本と比べて不便な生活などで苦労するマイナス面に関して私も漏れなく経験しました。

 

 これから留学を始める人にアドバイス出来る事としては外国語に関して、日本にいるうちに例えば単語1000個習得や文法だけでも一通り勉強し終える事は最低限の準備だと思います。

留学を始めてから外国語の勉強に時間を割く事は想像以上に大変な事であり、専門分野への勉強時間が減る事になるので勿体ない事でもあります。

 

 私が考える留学の良さを書きます。

私はアメリカ大陸を訪れた事がなく、ブラジルにアルゼンチンやチリの文化や国民性の違いはよくわかりません。

スペインには10回近く訪れていますが、バルセロナにマドリッドやセビーリャ等の都市による違いに関して「北は真面目な感じ、南は自由で明るい感じ」という様に未だ漠然としか感じていません。

ヨーロッパ人にとっての日本韓国中国、日本人にとってのヨーロッパ諸国も同じ感覚と思います。

インターネットやテレビ等から知識として理解する事はできても、実際に現地に住んでみないと文化や国民性の違いを本当に体感する事は難しいという事です。

加えて留学先の教育機関には様々な国から学生が集まってくる。

多種多様な価値観に囲まれたなかで自分の人間性を豊かに成熟させる事が留学の醍醐味だと思います。

 

人生初の2台ピアノ協奏曲

<人生初の2台ピアノ協奏曲>

 

 幸運に恵まれて今年はヨーロッパ各地で演奏会を多くいただいています。日本では11月に横浜市招待国際ピアノ演奏会に出演します。

 多くの演奏会を開いて人前での演奏に慣れる事は「事故の無い事を目指して安全な演奏をする」という挑戦する姿勢を失ってしまう危険性があるので、一つ一つの演奏会に全力で臨む姿勢を忘れない事が現在の目標です。

 3年間のご助成、誠にありがとうございました。

 

 

 


10年以上の留学経験はご自身の糧になるだけではなく、後に続く方々への指標ともなるでしょうね。吉田さんの演奏は8月29日のスカラシップコンサートVol.5で聴けるので楽しみです!皆さんもぜひお越しください!