奨学生レポート RMFレポート ミュージックサロン インタビュー

2014年の始まり。(佐藤麻理さん)

佐藤 麻理さん/Ms. Mari Sato
(専攻楽器ピアノ/piano)

[ 2014.02.17 ]

学校名:ウィーン国立音楽大学

ローム ミュージック ファンデーション奨学生の佐藤 麻理です。
2014年の始まりは、ウィーンの街中に上がる打ち上げ花火と爆竹の音に囲まれながら勢い良く始まりました。

プレゼンテーション1

お正月は日本じゃなきゃ!と思いながら、年明けに流れるワルツに体を揺らしシャンパン片手に街に繰り出す人々、打ち上がる花火を皆で眺めて盛り上がる、というこちらの賑やかな年明けも、「今年はいったいどんな事が起こるだろう!?」とワクワクさせてくれる前向きな雰囲気で好きです。
1月1日は今年の予定や目標を整理しながら、テレビ中継でウィーンフィルニューイヤーコンサートを楽しみました。華やかな一流の芸術文化を身近に感じ味わいながら勉強する事ができる幸せを改めて感じます。

ヨーロッパの冬は暗く寒く気分も落ちてしまいますが、音楽やダンスやほっとワインと綺麗な光で神秘的な静けさを楽しむと気分は温かくなります。今現在は本当に寒い2月に向けて連日気温はマイナス、雪もちらつく日々です。

佐藤麻理写真1ウィーンのイルミネーション

 (写真 ウィーンのイルミネーション)

佐藤麻理写真2シェーンブルン宮殿クリスマスマルクト (写真2 シェーンブルンのクリスマス・マルクト)

佐藤麻理写真3ウィーンオペラ座の野外スクリーン

 (写真3 オペラ座の野外スクリーン)

今年は幸運にも日本での演奏機会を頂き、それに向けた準備、夏はヨーロッパでの様々なマスタークラスやコンクールにも参加し、色々な事に挑戦したいと思っています。

とにかく練習…と同時に修士論文のための本や資料を読み、室内楽試験のレパートリー準備などなど、年内にやらなければいけない事項が例年より盛りだくさんな2014年。
自分の中で計画を練っては、予定外の事が増えて変更したり、限られた時間の中では自分が思うほど多くの事を抱えきれないのだとまず受け止めて、今私が勉強すべきは計画力と実行力だと心に決めて一つずつ丁寧にクリアするよう過ごしております。

またそれらを乗り切る体力作りにも気を付けたいです。

演奏に関しましては、気心の知れた大好きなヴァイオリニストのスーとのデュオで2回のクラスコンサート出演と、必須科目であるピアノ現代曲、緊急で駆り出された試験の伴奏や録音など1月だけでも色々な経験がありました。

 ヴァイオリンのドーラ・シュヴァルツベルク先生の柔らかい音色と温かい言葉たちに包まれながら夜11時まで続いたレッスン、恩師アヴォ先生の熱くダイナミックなレッスンを受け、本番はリラックスして臨む事が出来たのですが、実際に演奏してみると同じプログラムを別のホールで演奏する難しさ、自分の悪い癖など浮き彫りになりました。

集中力やその場の緊張感での良い部分悪い分、音の聞こえ方の違いなど、録音した自分の演奏を聴いては反省し、改善すべく前向きに進んで行きたいと思います。

佐藤麻理写真4Violin Duoコンサート後

 (写真4 ウィーン育ちのヴァイオリニスト、スーと演奏後)

 3月と6月は日本で演奏させて頂きますが、今の私の演奏を少しでも皆様にお届けできるよう、この環境に感謝して精進して参りたいと思います。


ヨーロッパの年末年始は華やかで楽しそうですね。3月に佐藤さんが出演される演奏会、共演する指揮者の杉本優さん、ヴァイオリンの小林美樹さんもローム ミュージック ファンデーションの奨学生ですね。素晴らしい演奏会になるよう応援しています!