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音楽祭に参加しました(阿部礼奈さん)

阿部 礼奈さん/Ms.Reina Abe
(専攻楽器ピアノ/piano)

[ 2013.12.3 ]

学校名:パリ・エコールノルマル音楽院

ロームミュージックファンデーション奨学生の阿部礼奈です。
今回は9月に参加したスイス室内楽音楽祭の話を中心にレポートを書かせて頂きます。

あべさん

このスイス室内楽音楽祭は、スイスの首都ベルンの近くにあるアーデルボーデンという山の上の保養地で毎年行われています。

小さな可愛らしい町で、見渡す限り続く山々と、豊かな自然溢れるとても素敵な所です。

今回私は、2010年から結成し活動しているフルートデュオ “Arko“ で参加した、オルフェウス室内楽コンクールの入賞者として、音楽祭に参加させて頂きました。

 

アーデルボーデンの景色

 

演奏会の行われた教会は、規模としては大きくないものの、とても自然な響きのするホールでした。
今回のリサイタルは、私達フルートデュオ二人と、同じくコンクール入賞者のチェロとピアノのデュオの計4人で行い、お互いのデュオ、そして最後は4人で一緒に演奏させて頂きました。
フルート2本とチェロとピアノという編成で演奏する機会はなかなかなく、この編成に書かれた曲もほとんどないと言っても過言ではないのですが、ニコライ・カプースチンがこの編成の為に作曲したDivertimentoという、ジャズとクラシックの融合されたお洒落な曲、そしてアンコールとして、チェリストとしても作曲家としても有名なトーマス・デメンガ氏が私達4人の為に作ってくださった曲 “Cool Jazz“ を演奏しました。

この曲の途中では、ジャズ風の即興のソロも出てくるのですが、デメンガ氏からは、きれいに美しくというのとは真逆の(というとオーバーすぎるかもしれませんが)イメージで、楽譜を読んでその通りに演奏するのではなく、いかにそこから離れて自由に演奏するか、という事をアドヴァイスをいただきました。
今回取り組んだ曲はクラシックの曲を演奏するのとはまた違う新たなスタイルが必要で、最初は苦労しましたが、新たなジャンルに触れる事はとても新鮮で、発見の連続でもあり、演奏会ではとても楽しく演奏できました。
これからも新しいものに触れる機会を持ち続けていきたいな、と思います。
演奏会後には、沢山の方に声をかけていただき、演奏会を楽しんでいただけたようで、とても嬉しかったです。

 

演奏会後に、共演者、トーマス・デメンガ氏と共に

 

 

学校の方も、レッスンが始まりました。
来年行われる試験では、前回の試験よりも長いプログラムを用意しないといけないので、今からすでに先生と相談し、プログラミングを始めています。
この1年の集大成としていいものが出来るように、今からしっかり準備して臨みたいと思っています。

 

 

 

 


スイスの素晴らしい環境のもと、演奏出来るのはうらやましいですね。ぜひこんな所で音楽を聴いてみたい…。 またデュオの活動も順調なようですので、ぜひこれからも頑張ってください。